日本にキリスト教を伝えたことで有名なフランシスコ・ザビエルの生地は、スペイン・ナバーラにあるハビエル城である。
東アジア交流史をしていると、ハビエル城はいつかは行ってみたいと思う場所の一つではないか。
幸いにも、これまで、ハビエル城には3回ほど訪問することができた。このうち、2回(2013年2月と10月)は、前任校の山口県立大学がナバラ州立大学と協定を結んでいたため、その仕事でパンプローナ市を訪れた際、エクスカーションのなかで連れて行ってもらえた。この時は、ナバラ州立大学が用意した専用車に乗っていれば着いてしまうため、大変楽であった。途中には、サングエサにあるレストランyamaguchiで食事をすることもできた(yamaguchiは、司馬遼太郎が『街道をゆく・南蛮のみち』のなかで、立ち寄ったと書いている)。ただ、いつかは自力でハビエル城に行ってみたいと思っていた。
今回、2018年9月にハビエル城に行く機会があったため、今更ではあるがここに備忘録として情報を共有しておきたい。
というのも、『地球の歩き方・スペイン』でも、Webでも、ハビエル城への行き方が具体的に示されているものはあまりない。
例えば、『歩き方』には「サングエサ経由のバスがあるが、本数が少ないので現地で確認を。サングエサ~ハビエルの約8kmはタクシーを利用する方法もある。」と書かれるのみである。これでは、どうやって行けばいいのかよく分からない…。現地でレンタカーを借りて行く方法もあるが、慣れない左ハンドルに加えて、語学に自信がない場合は、相当ハードルが高い。そこで、何とか公共交通機関で行く事はできないかと模索してみた。
ハビエル城に行くためには、まず、ナバーラ州の中心地であるパンプローナ市にアクセスする必要がある。パンプローナに行くためには、飛行機でパンプローナ空港に向かうか、飛行機でスペインに入ってから、鉄道や高速バスでパンプローナに向かう方法がある。日本からなら、乗り継ぎに乗り継ぎを重ねれば、当日中にパンプローナ市に入ることができる。公務でパンプローナに行った際はこの方法で行った。パンプローナ空港には、タクシーが必ず待っているから、タクシーで市内のホテルまで行けば簡単である。
2018年の時は、バルセロナから鉄道でパンプローナに向かった。スペインの国鉄レンフェ(Renfe)は、Webでチケットが購入できるし、チケットはプリントアウトしたものを持参すれば、そのまま乗車できるので非常に楽である。
*レンフェ(Renfe)スペイン国鉄のサイトはこちら。
*購入方法については、
このサイトなどが参考となる。
パンプローナ駅(下の写真)は、旧市街地から少し外れたところにある。旧市街地は高台の上にあり、駅は高台下の川を渡った新市街側にある。歩けないことはないが、荷物がある場合はタクシーが良いと思う。ただ、駅前に常にタクシーの数がそろっているわけではない。タクシー乗り場があるので、タクシーがいなかったら、示された電話番号に電話すると、すぐにとはいかないが来てくれる。パンプローナ・トレインステーションと言えば、分かってくれるだろう。

さて、パンプローナ市には3泊することにしていた。しかし、パンプローナのバスターミナルでハビエル方面行きのバスをチェックしたところ、日帰りできるような時間にはバスがなかった。パンプローナからハビエル行きが夕方、ハビエルからパンプローナ行きがお昼頃にしかない。なお、『歩き方』などには、ハビエル村の隣のサングエサまでバスで行き、そこからタクシーで行くことが記されている。しかし、サングエサは小さな町で、常にタクシーがバス乗り場にいるとは限らない。ちなみに、サングエサからハビエルまでは、軽い山越えになる。やはり、パンプローナからサングエサ経由でハビエルまで直通で行けるバスを利用した方が良いと思う。
パンプローナ・バスターミナルは、ジャンガス&ミランダ通り(Yanguas y Miranda)2番にある。バスターミナルの後ろには、城塞公園(下の写真)が広がっている。城塞は、五稜郭型の城塞だが、築城は遙か昔である。

パンプローナのバスターミナルは地下にある。チケット売り場とちょっとした売店もある。チケットは自動券売機でも買えるが、窓口で買った方が確実である。日時と「Pamplona→Javier」と枚数を書いた紙を出せば、分かってもらえる(帰りのチケットも買っておくと良いだろう)。ちなみに、チケット売り場の上に電光掲示板があるが、ここに出ているのは出発するバスの情報ではなくて、到着バスの情報なので、これを見ても出発するバスの情報は得られないので注意。



パンプローナからハビエルに行くには、ウズタロズ(
Uztarroz)行きのバスに乗る。片道5.3€(現在は、少し値上がりしている)。チケットはこんな感じ(下の写真)。バス会社はALSA。最新の時間は
ALSAのWebで簡単に検索することができる。また、
こんなWebも参考になるだろう。

バスに乗る前に、そのバスがウズタロズ(Uztarroz)行きかを確認しておくと安心である。バスの前に、行き先表示を記したボードが置いてある。


バスに乗る際に、運転手にチケットを見せながら、このバスはハビエルに行くのかどうか片言の英語で尋ねたら、「ドス、ドス」と言われた。運転手さんはスペイン語しか分からないようなので、ドス(2の意味)、つまり2つ目のバス停で降りろという意味だったのであろう。
バスは自由席である。バスが出発すると、かなりのスピードで走って行く。おそらく、日本の高速バスでは出さないスピードではないだろうか。一つ目のバス停がサングエサ、道沿いにレストランyamaguchiも見える。そこから、さらに進むとハビエルのバス停である。45分程度であろうか。2018年の時は、バスがハビエルのバス停を通過してしまったので驚いたが、どうやらハビエル村の方が乗車されていて、運転手が親切にも村の入口までバスを着けてあげて村人を下ろした後に、ハビエルのバス停まで戻ってくれた(下の写真)。この時は、かなり焦った…。


ハビエルのバス停から下に降りると、閑静な木々のなかにペンションがある。ハビエル城までは、徒歩で10分もかからない。

2018年の時は、パンプローナから日帰りできないことが分かってから、前日にWebで宿泊予約をした(この時はBooking.comを利用した)。ハビエル城の近くには2軒ほど宿泊できるところがある。宿泊したのは、家族経営の安い方。周辺には食事をするところがないため、ペンションでとるしかない。泊まったところは、おばあちゃんは英語が通じなかったが、その娘さんとおぼしきおばさんは英語でメニューの説明をしてくれた(食事のメニューはスペイン語しかない)。でも、部屋もバス・トイレ付きで十分に満足。
ハビエルからパンプローナに戻るバスはお昼前なので、ハビエル城は朝一番で見学しなければならない。この時は、ハビエル城に一番乗りした。天気も快晴で気持ちが良かった。ハビエル城のなかは、ザビエルにかかる展示もある。

ちなみに、帰りのバスはウズタロズ(Uztarroz)から来るバスである。かなり遠くから来るバスなので時間通りに来るはずがないと思っていたが、念のために10分ほど早くバス停にいたら、何と時間より早くバスがやって来た。もし、時間通りにバス停に行っていたら、バスは通過していたかも知れない。これは危なかった。
最近は、スマホでグルーグルマップを使えば、自分がどこにいるのかも簡単に確認することができるので、こうした外国の田舎に行く時でも、安心感がある。英語が片言しかできなくても、ハビエル城まで行けてしまうことを考えれば、大変便利な世の中になったものである。
なお、パンプローナの旧市街は、コンパクトではあるが、夜のバル巡りは楽しい。
いつかは、有名な牛追い祭も見てみたいが、なかなか難しいだろう。
ちなみに、パンプローナには、下のような一輪車が売られており、実際にこれを使って親子が遊んでいた。さすが、牛追い祭の町。小さい頃から、牛追い対策の英才教育が行われているようです。
